名古屋市緑区の皮膚科、美容皮膚科

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尋常性疣贅(うつるイボ)

患者さまに合わせた治療法を
ご提案いたします

ヒト乳頭腫ウイルスの感染症です。
指や足の裏にできることが多く、また、足底に埋まりこんだような形のイボは、ミルメシアと呼ばれとても難治です。
イボの処置は痛みを伴う治療が多いのですが、痛みが苦手なお子さまには、痛みの少ない治療法をご提案いたします。

治療方法

液体窒素による凍結療法

マイナス196℃の液体窒素をスプレー状にして患部に吹きかけます。急激に冷やすことで、低温やけどのような状態になり、ウイルスに感染した皮膚組織を壊死させます。一度でイボが取れることは稀で、通常1~2週間ごとに複数回の治療が必要です。

スピール膏外用

液体窒素など、痛みを伴う治療が困難な小児のイボや、角質がかなり厚くなってしまったイボに、スピール膏という角質を柔らかくする貼り薬を、毎日ご自宅で貼りかえていただきます。
基本的には、凍結療法やトリクロロ酢酸と併用しますので、定期的な通院が必要です。

活性型ビタミンD3外用

細胞の増殖や分化異常の正常化、アポトーシス誘導、血管新生抑制や細胞性免疫賦活などいろいろな作用が知られています。単純塗布よりも、閉鎖密封療法(ODT)で有効といわれています。

トリクロロ酢酸外用

トリクロロ酢酸とは、酸の一種であり、タンパク質や核酸の変性作用が強いため、直接イボのウィルスDNAを破壊し、イボが感染した組織を変性壊死させることが可能です。痛みの少ない治療法です。

ヨクイニン内服

診療ガイドラインで推奨度Bの治療法です。ハト麦の種皮を除いた成熟種子を乾燥した生薬です。ウィルスに対する免疫力を高めるといわれています。

炭酸ガスレーザー

イボに凍結療法などの治療を何度行っても、脱落しない難治な症例に施行します。
直接、または局所麻酔を使用して蒸散します。

局所免疫療法

人工的にかぶれを起こしてイボを治療する方法です。
かぶれが起きるとT細胞と呼ばれる免疫細胞が集まり、その免疫細胞の活性化により、イボの原因となるウイルスを抑制しているのではないかと考えられています。