先日、足の裏のホクロのお話をしましたが、今日はお顔のホクロ取りレーザーのお話です
もう何年もの間、毎日10個くらいのホクロをレーザーで取っていますので、ホクロ取りはかなり慣れています。
ものの5分もかからず終わってしまいます
さて問題です
この中でホクロ(色素性母斑)はどれでしょう?
正解は3と5です。
1と6は基底細胞ガン(皮膚ガンのうちの一つ)
2は脂漏性角化症(年齢に伴う良性のできもの)
4は悪性黒色腫(ほくろのガン)
実は、ホクロに似たできものはたくさんあります。
先日の学会で、
(ほくろだと思ってレーザー処置をしたけれど、再発してきたので皮膚生検をしたら基底細胞癌でした。毎回ダーモスコピー検査は必要ですか?)と質問されている先生がいらっしゃいました。
そもそも、ダーモスコピーでその色素斑を確認しないで、ほくろのレーザー処置をするのは考えられません
見た目で診断するのはとても危険だと思っています。
わたしは、見た目が明らかにほくろのようなものでも、すべて、ダーモスコピーで見ます
自費治療の場合はその検査代はいただきませんが、誤診をしないためです。
その結果、明らかにほくろであるものだけをレーザー処置しています。
他のできものは模様が違いますのでだいたいわかりますし、必要なものは皮膚生検をします。
レーザー処置の場合、10日ほど透明な絆創膏を貼っていただきます。
保険診療による皮膚生検の場合は、直後1日は止血のためガーゼ保護、2日目から10日間ほど絆創膏保護になります。
ほくろ取りでみなさまが心配されるのは、
『傷は残りますか?』ということです。
答えは、『大きさと深さによります。』
また施術後傷あとの赤みが通常半年から1年ありますが、これも大きさ・深さにより消えていくまでの期間は様々です。
またフェイスラインや口周りのホクロは、逆に赤く膨らむ傷あと(肥厚性瘢痕)になるリスクもあります。
その場合でも治療により改善させていく方法はあります。
また四肢関節近辺や体のほくろは肥厚性瘢痕になりやすいので、ある程度大きいものは切除して縫合する方法が適していて手術で対応しています。
顔のホクロでも大きさが大きいものは手術で対応します。
『わたしのどのホクロを取ったらいいですか?』とも聞かれますが、そこは好みが分かれるので難しい質問ですが・・
これを取ったらどうですか?とアドバイスしてみても、
『これを取ると運勢が変わる気がしてここは残します』とおっしゃられることもありますので
起こりうる結果を丁寧に説明し、心配な点をすべてお聞きしお答えした上で、安心・安全な治療をさせていただいています
ほくろ取りは、ホクロとしっかり診断できる、皮膚科専門医のもとでの治療をおすすめします