ほくろ取りレーザーのお話を以前のブログでしました
まずはそのほくろが良性か悪性かの正しい診断ができることが最重要です
次に、ほくろ取り・いぼ取りのレーザー治療は、ただ削ればよいのではなく、きれいに仕上げることも大事だと思っています
そのためには、高性能の機種を用いることと、手技そのものが重要です。
できものを削っていきますので、ある一定期間はどうしても傷の赤みができますが、赤みが引いたあとの傷跡はなるべく目立たないようにしたいものです
そこで、あすか皮フ科クリニックでは、きれいに仕上げるために、
スキャナー搭載の炭酸ガスレーザー「CO2RE」(コア)を導入することにしました
CO2REは、
スキャナーモード(クラシックモード・サージカルモード)と、
フラクショナルモードという様々な機能を1台に備えている多機能万能タイプの炭酸ガスレーザーです。
(通常の炭酸ガスレーザーよりお高いのですが)結果にこだわる治療を目指していますので導入します
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)とは、
炭酸ガスを発振物質としたもので10600nmの波長を持ち、水に吸収されやすいため皮膚組織内の水分に吸収されて熱を生じ、一瞬のうちに組織を気化蒸散させることができます。
通常の炭酸ガスレーザーは、点状にレーザー光が照射されるので、細かく手元を動かしながらフリーハンドで削っていきます。
スキャナー搭載機能というのは、コンピューター制御により、あらかじめ設定された大きさ・形状で、均一の深さに一瞬で削ることができる機能です。
クラシック/サージカルモードで直径0.5mmから10mmまで選択でき、均一に蒸散できます。
また、スキャナーオフにしてフリーハンドで使用することもでき、腫瘍の切除などにも使用できます。
きれいな仕上がり
いまの勤務先には、フリーハンドで削るCO2レーザーも、スキャナー搭載CO2レーザーも両方あるので、どちらのレーザーも使い慣れています。
しかしやはり、スキャナー搭載CO2レーザーの方が「早く」「きれいに」仕上がるとつねづね実感しています
パルス幅が非常に短いので、周辺組織に対する熱変性を最小限に抑えることができ、傷跡の赤みや色素沈着もひきやすいです。
また、同じ術者が使用しても、フリーハンドで削るより、コンピューター制御されたレーザーの方が削った面がきれいです
主な治療対象・適応疾患
* 色素性母斑(ほくろ)
* 尋常性疣贅(ウィルス性いぼ)
* 脂漏性角化症(年齢に伴ういぼ)
* 軟性線維種・スキンタッグ
* ひ粒腫・面ぽう
* 汗管種
* 脂腺増殖症
* 眼瞼黄色腫 など
また、このレーザーには、フラクショナルモードという機能があり、ニキビ跡、毛穴治療もできます。
「フラクショナルレーザーリサーフェシング」という技術で、レーザーを使って皮膚に微細なドット状の穴を開け、色素沈着やダウンタイムなどのリスクを最小限に抑え、皮膚を新生させる方法です
これについては、次回詳しく説明しますね