あすクリでは、スタッフ全員で定期的に勉強会をしています✏️
今月は、アトピー性皮膚炎の新規内服薬【リンヴォック】についての勉強会をしました。
【リンヴォック】は、JAK阻害剤という種類の内服薬で、これまで、関節リウマチや関節症性乾癬にのみ適応のあった薬剤ですが、
先月(2021年8月)に、12歳以上のアトピー性皮膚炎にも適応が追加となりました。
ただし、JAK阻害剤内服薬はいろいろな注意点がありその適応には慎重な判断を要する薬剤です。
まず第一に、アトピー性皮膚炎の治療の基本は、ステロイド外用薬などによる外用療法です
ステロイド外用薬の効果が不十分な場合に、免疫抑制剤や生物学的製剤、JAK阻害剤内服が検討されます。
リンヴォックは、免疫をつかさどる細胞の中にある【JAK】という部分に結合して、かゆみの原因となる炎症性サイトカインが過剰に作り出されることを防ぎます。
皮膚の内部の炎症を抑えることで、皮膚の表面に表れる炎症やかゆみを改善します。
このJAKの働きを阻害する外用薬がコレクチム軟膏でしたね。
(👇コレクチム軟膏についてはこちら)
https://asuka-hifuka.com/2020/11/08/アトピー性皮膚炎の外用薬とプロアクティブ療法/
リンヴォックは、既存治療を行っても改善に乏しい重症患者さまに適応の薬剤であり、
また治療開始前には、B型肝炎や結核などの感染症にかかっていないか、血液検査やCT検査などをする必要があります。
その他、【オルミエント】というJAK阻害剤もアトピー性皮膚炎に適応の通っている薬剤です。
リンヴォックも、オルミエントも、内服開始前の画像検査などが必要のため、必要と考えられる場合には大病院への紹介となります
当院で治療導入はまだしていませんが、目まぐるしく進化しているアトピー性皮膚炎の治療について常にしっかり学んでいます
新規薬剤について、最新の情報をインプットし、日々の診療に活かしていかなければいけないと考えています
勉強会の後は、スタッフミーティング & 毎月恒例のお誕生日会でした