昨日は全体ミーティングの日でした
まず、重症スギ花粉症の治療薬、「ゾレア」注射の説明会をしました。
(👇スギ花粉症とゾレアについてはこちら)
https://asuka-hifuka.com/2022/02/02/重症スギ花粉症の治療に💉保険適応の「ゾレア/
あすくりでも、すでに採血を終え導入待ちの方がいらっしゃいます。
患者さまごとに使用する本数と自己負担金が異なりますので、毎年スギ花粉症症状がひどくお悩みの方は、まずは診療でお尋ねください
説明会の後は、当院で、アトピー性皮膚炎の治療薬「デュピクセント」 を使用中の患者さまの治療効果の検討会を行いました
(👇デュピクセント についてはこちら)
https://asuka-hifuka.com/2020/11/07/アトピー性皮膚炎の注射薬「デュピクセント-」/
https://asuka-hifuka.com/2021/06/23/アトピー性皮膚炎✨外用のしかた✨と✨市民公開/
デュピクセント は保険適応の注射剤です💉
適応となるには皮疹の重症度を点数化した「EASIスコア」が16点(頭頸部2.6)以上の中等症又は重症アトピー性皮膚炎の方に適応となる薬剤です。
このEASIスコアを、毎回診察ごとに計算し、評価をしています
デュピクセント は、中等症から重症アトピー性皮膚炎の患者さまの難治性皮疹と、生活の質(QOL)を改善しうる注射剤です
しかし、高価な薬剤でもあります。
ただ漫然と処方するだけではいけないと考えています
この薬剤を使って患者さまの皮疹が本当に改善しているのか、横ばいなのか、他の治療選択肢はないのか、定期的に検討する必要があります
デュピクセント の治療効果の一つとして、導入前と、導入16週間後の皮疹スコアの改善度をみます。
導入16週間後に皮疹がベースラインから50%改善したものをEASI50、
皮疹が75%改善したものをEASI75とします。
報告では、EASI50達成率は80.2%
EASI75は68.9%といわれています。
あすくりの患者さまがどの程度改善しているかを検討すると、
概ねほとんどの患者さまがEASI75は達成しており、
中には、皮疹がほとんど消失したEASI100を達成している患者さまもいらっしゃいます
また、定期的に採血をし、病勢を鋭敏に反映する血液データTARCを確認しています
TARCは皮疹と並行してみなさまよく反応し、すぐに正常域に減少する方が半数以上いらっしゃいます。
その他、患者さまの自覚症状などを点数化した、POEMやADCTのスコアも毎回測定します。
しかし、数名の患者さまは、皮疹の改善は横ばい、又はアレルギー性結膜炎が重度で継続しにくい患者さまもいらっしゃり、
数名は、アトピー性皮膚炎の新しい内服薬「リンヴォック」の治療に変更しました。
(👇リンヴォックについてはこちら)
https://asuka-hifuka.com/2021/09/17/勉強会✏%EF%B8%8Fアトピー性皮膚炎の新規内服薬💊リ/
リンヴォックは、16週後のEASI75が、15mg内服で64.6%、30mg内服で77.1%と、とても有効な内服薬です💊
しかし、リンヴォックやオルミエントなどの、経口JAK阻害剤は、その導入時に、B型肝炎やC型肝炎、結核などの感染症がないかスクリーニング検査が必要です。
近隣病院で胸部レントゲン検査が必要となりますので、まずは検査の手配をさせていただいております
デュピクセント では皮疹の改善が横ばいであった患者さまも、リンヴォック導入後2週間で、ゴワゴワとした皮疹が改善傾向にあります
ただ漫然と治療を続けるのではなく、治療効果を随時検討しながら、さらに有効な治療法へ切り替えていくことがとても重要だと考えています
また、高額療養費制度をご存知ですか?
デュピクセント を2週間ごとに通院で繰り返すと(保険3割負担の方で)毎月4万円程度かかりますが、自己注射ができるようになると、まとめ処方により高額療養費制度を利用でき、10ヶ月目ごろには自己負担額が年収にはよりますが、毎月1万5000円程度まで減額できる可能性があります。
あすくりでは、2週間ごとの通院を延々と促すのではなく、
なるべく患者さまの負担を減らすために、高額療養費制度についても丁寧にご説明し、自己注射指導をしっかり行っております。
まずは、ご相談ください