一雨ごとに暖かくなり春らしい陽気が心地いいですね🌸
少しづつ紫外線の影響も気になります
日焼け止めはしっかり塗れていますか?
そんな紫外線の影響でできる赤いしみのような「日光角化症」をご存知でしょうか?
その名の通り、日光(紫外線)を長年浴び続けたことによりできる皮膚疾患です。
皆さんのお顔や頭部、手の甲に、なかなか治らない赤い湿疹はありませんか?
市販の湿疹外用薬を塗っているのに、なかなか治らない湿疹
赤くガサガサするしみ
かさぶたができているまだら状の赤いしみ
ありませんか?
日光角化症とは・・・
皮膚癌(有棘細胞癌)の早期病変です
日光角化症の段階で適切な治療をすれば、ほとんどは治癒します。
日光角化症を治療せずに放置すると、有棘細胞癌へと移行する可能性があります
紫外線のうち、
UVAは皮膚の深い部分(真皮中層)にまで届き、しわやたるみの原因になります。
UVBは、大部分が表皮角化細胞に吸収され、しみ、そばかす、皮膚癌の発症と深く関係します。
紫外線に暴露され続けると、紫外線エネルギーによりDNAに傷がつきます。
通常は、このようなDNAの傷は修復機構によって修復されます。
しかし、修復能力を超えるような損傷が起こると、突然変異を起こし、発ガンにつながります。
このように、異常細胞が表皮内で増殖している状態が「日光角化症」です。
有棘細胞癌の早期病変ですが、表皮内にとどまっている段階では、転移の可能性はありません。
しかし、日光角化症を放置して、病変が真皮にまで及ぶと、有棘細胞癌になります。
真皮に病変が及ぶと、転移の可能性も出てきてしまいます。
紫外線の影響で発生するため、屋外でのスポーツなどを趣味に持つ人や農作業など屋外での作業が多い人に発生しやすいと考えられています。
60歳以上の方に多いですが、30代でも発生することはあります。
日本では、毎年10万人以上の方が日光角化症を発症していると言われています。
種類
検査
まず、わたしたち皮膚科医は、ダーモスコピー検査をします。
皮疹を拡大して見ると、日光角化症らしい特徴的な所見が見られることがあります。
さらに、確定診断のためには皮膚生検をして、組織にどんな細胞があるのかを病理検査で見る必要があります。
診察にて日光角化症を疑う場合、当院では当日すぐに皮膚生検検査を行うことができます
治療
外用療法
2011年より、日光角化症の治療薬として、健康保険適応となった外用薬(ベセルナクリーム)があります。
皮膚の免疫を活性化させる外用薬です。
日光角化症のように早期病変であれば、手術などで皮膚を切除することなく、外用で治る可能性があるのです
その他、
液体窒素による凍結療法
外科的治療
なども選択されることがあります。
とにかく、早期に発見して、治療を開始することが大事です
ご自身のお顔、ご家族のお顔にある赤い湿疹、
以下の項目が当てはまりませんか?
う〜ん、60歳以上の病気ね?
わたしには関係ないわ・・・と思っていらっしゃる方?
オーストラリアの研究では、20歳までに浴びた紫外線量と日光角化症の発症に密接な因果関係があったとの報告があります。
今からでも遅くありませんから、日焼け止めをしっかり塗って、紫外線対策しっかりしてくださいね
もしかしたら、日光角化症かもしれないと思ったら、
まずは早めに受診してくださいね
また、あすくりでは、オススメの日焼け止めを各種お取り扱いしております。
ぜひご相談ください