先日、これまで帯状疱疹にのみ適応であった「アメナリーフ」という内服薬が、
「再発性の単純疱疹(口唇ヘルペス、性器ヘルペス)」にも適応が追加になり、処方できるようになりました💊
口唇周囲に水ぶくれができてチクチク痛む口唇ヘルペス⚡️
お顔にできるのでジュクジュクして気になるし、神経痛で痛いし、口を大きく開けると痛いし、つらいですよね😢
また、陰部にできる性器ヘルペスもあります。
しかも、このヘルペス、繰り返すのでとても厄介です💣
ヘルペスウィルスにも型があり、
HSV-1は顔面、特に口唇に好発し、
HSV-2は下半身、特に性器に再発を繰り返します。
口唇ヘルペスでは、
単純ヘルペスウィルスは初感染後に三叉神経節というところに隠れて住みつきます。
(神経節の神経細胞の核内に遺伝子の形態で潜伏します。)
① 神経節の中でじっと潜伏している間は症状は出てこないのですが、
② 疲労やストレス、体調不良など免疫力が落ちた場合などに、増殖を始め、神経繊維に沿って唇の方へ移動をし始めます。
③ 最初は、皮膚に何もできていない状態で、唇やその周りにピリピリ、チクチクといった再発の兆しが現れます。
④ その後、赤く腫れてきて、水疱ができてきます。
再発するといっても、毎月のように再発する人もいれば、数年に1回しか再発しない人もいます💡
潜伏しているウィルス量によるとされていますが、その他に免疫力やウィルスの株の差によるとの考えもあります💡💡
🍀そこで再発時に、誘引や再発の前兆が明らかな患者さんは、あらかじめ抗ウィルス薬を手元に持っておき、前兆を感じたらすぐに内服すると発症を免れることができるのです。
これをPIT療法(Patient Initiated Therapy)といいます❗️
「あ、唇がピリピリする。」
「いつものヘルペスが出てきそうだ。」
と思っても、週末で病院がお休みだったり、忙しくてすぐにクリニックにいけなかったりすると、水疱ができてきて痛みが続いてしまいます💦
発症の前触れ(むずむず、ヒリヒリ、灼熱感)を感じた時点で医療機関を受診することなく治療開始できるのはとてもメリットのある治療ですね✨✨✨
また、ウィルスの増殖力は早く48時間後にはピークに達するとも言われ、再発の前兆を感じてから医療機関で処方を受けるまでに時間がかかってしまうと、症状も悪化します。
早め、早めの治療を、患者さまの判断で開始できるPIT療法は、実は2019年より、
「ファムビル」という薬剤ですでに承認されており、あすくりでも多くの患者さまへ処方させていただいております🏥
①ファムビル
1) 発症時
1日3回、1錠づつ、5日間内服
2)PIT療法 (次回のヘルペスの治療として)
前兆を感じたら6時間以内に4錠内服、12時間後にさらに4錠内服
🍀さらに、アメナリーフという薬剤もPIT療法ができるようになったのです。
アメナリーフ
前兆を感じたら6時間以内に、6錠を1回のみきり
アメナリーフの良さは、ウィルスが増殖する初期段階で薬理作用を発揮します✊
1回内服で終わるというのも簡便で良い方法かと思います✨
また、ファムビルのPIT療法は年に3回以上再発を繰り返す患者さまが対象ですが、アメナリーフのPIT療法にはその制限がありません✨
🍀PITによる「備える治療」で、口唇ヘルペス、性器ヘルペスの再発への不安が軽減できます❗️
どうぞご相談くださいね😉💓