名古屋市緑区の皮膚科、美容皮膚科

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ニキビ治療新薬「ベピオウォッシュゲル」について🚅アクネマネージメントカンファレンス

📢ニキビ治療薬の新薬「ベピオウォッシュゲル」が、6月中旬ごろに発売されます✨✨✨


日曜日に、その新薬についてのセミナー:アクネマネージメントカンファレンスがあり、品川まで行ってきました🚅





ニキビ治療に力を入れている皮膚科クリニックとしてお声がけいただき、全国から70人ほどの先生方が参加されていました。



 

あすくりでも、毎日40〜50人ほどのニキビ患者さまの診察をさせていただいております。

皆様に毎回お伝えしているのは、ニキビは面ぽうという白ニキビから対策していかないと治りません。

ニキビは放置すると瘢痕化します💣
当院では、ニキビ治療だけでなく、ニキビ跡の赤みや、ニキビ跡の凹みのご相談にも対応するべくいろいろな治療機器を備えています。
しかし、瘢痕はなかなか簡単には改善しにくいため、まずは瘢痕を作らないための予防治療がとても重要です✨✨


重症ニキビであればあるほどざ瘡瘢痕になりやすいのはもちろんですが、
軽症ニキビであっても、瘢痕になることがあります。



ですから、軽症のうちからニキビを治す必要があり、
面ぽうという白ニキビからしっかり治していかなければなりません。


ニキビができないお肌にするためには、「面ぽう治療薬」と呼ばれる、「ベピオゲル、ベピオローション、エピデュオゲル、デュアックゲル、ディフェリン」5種類の外用薬のどれかを積極的に使用していく必要があります。
しかし、ピーリング作用のある面ぽう治療薬はどれもちょっと使いづらいお薬であります😣


 



それにより、面ぽう治療薬による治療から脱落してしまい、抗生剤だけで治療されていることが多いのですが、昨今、抗生剤単独使用による耐性菌の問題が注目されています。
抗生剤の長期使用により、ニキビ菌が突然変異してしまい、次々と抗生剤が効かなくなっていってしまうと、ここぞという時に使える抗生剤がなくなっていってしまいます。




中南先生から、全国のクリニックでのニキビ患者さまの膿疱から検出された菌がどの抗生剤に耐性なのか調査した結果が示されました。
当院の患者さまにもご協力いただきまして、その結果が示されていました。
全国的に、
クラリスロマイシンで27%、クリンダマイシンで15%程度の耐性菌が発生していることが分かり、これはとても由々しきことです。

ニキビ治療も、抗生剤に頼らない治療をしていかなければなりません。
ベピオには、殺菌作用があります‼️

しかし、ベピオなどの面ぽう治療薬の使用が増えない理由に、刺激感があり導入できなかったり、落ち着いてきた時の移行期の変更ができていないなどの問題があるようです。

実際、ニキビ菌に対する抗生剤の効果を見た研究で、
クリンダマイシンは静菌的に働き菌量は減りません。
ナジフロキサシンはゆっくり菌量が減少していきます。
それに比べて、ベピオは1時間で菌量が減るのです💡

使いづらい面ぽう治療薬ですが、2023年5月末に刺激感を減らした「ベピオローション」が登場し、治療がしやすくなりました。



刺激感がベピオゲルより1/3に減り、他の外用でうまく継続できなかった方も治療が続けやすくなりました。

それでも、刺激感が気になる方もいますし、その脱色作用のために、脱落してしまう方もいらっしゃいました。

 

この問題を解決するべく、ベピオウォッシュゲルの登場となったのです‼️


これまでのベピオゲル、ベピオローションのBPOの濃度が2.5%であったのに対し、
ベピオウォッシュゲルの濃度は5%となります。

1日1回塗布後、5〜10分で洗い流します
洗い流すのは、石鹸でなくとも、流水で15秒洗うだけで落とせるそうです💡💡💡
洗い流してしまえば漂白作用はなくなります。

効果をしっかり保ちながら洗い流しやすい設計にするのに、開発者の方々のご苦労があったようで、その辺りのお話もありました👂

そして、9歳から使用できます。

治験に参加された虎ノ門病院の林先生のご講演でその有効性を示されていました。




ベピオウォッシュゲル5分塗布後洗い流しと、
ベピオローション23時間塗布時のピーリング作用はほぼ同等でした。

とすると、今まで、漂白作用が気になって背部のニキビにベピオを使いづらく脱落してしまった患者さまが大勢いらっしゃるのですが、
洗い流してしまうベピオウォッシュゲルで漂白作用を気にしなくて良くなり、再び面ぽう治療薬を使うことができれば、体幹のニキビ治療がもっとうまくいくと予想されます🍀
また、顔面に朝まで塗布して枕が色が抜ける心配もなくなります。

さらに、刺激感が減るために、湿疹が混在するお肌にも塗りやすくなるでしょう💡


洗い流すタイプが逆に面倒だという方は、これまで通り、ベピオゲルやベピオローションのままでもいいと思います。

治療の選択肢が増え、ニキビ治療に難渋する患者さまが少しでも減っていくかもしれないことはとても喜ばしいことです☺️🎵



ニキビ・ニキビ跡治療は、あすくりに行けばなんとかなる!
をモットーに、
保険診療は丁寧な説明と細かい指導を
自費診療では、治療の幅を広げ、確実に治療効果を上げることを
念頭に診療しております。


地道にコツコツ、皆様のニキビと向き合っていきたいと思っております🏥🩷



📸愛知県から本日のカンファレンスにご参加されていた先生方と



左から
大城皮フ科クリニックの永田先生
ごとう皮フ科クリニックの後藤先生
わたし
かすがい皮膚科の一葉先生

みなさん博識で、尊敬する先生方です🩷