名古屋市緑区の皮膚科、美容皮膚科

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講演会のパネリストをしました✏️ブイタマークリーム💊アトピー性皮膚炎

日曜日の午前は、アトピー性皮膚炎の外用薬「ブイタマークリーム」の講演会に参加しました





今回は、ディスカッションパートのパネリストとして意見を述べさせていただく機会をいただきました。






まずは、日本赤十字社・名古屋第二病院(第二日赤)の鳥山先生のご講演です



鳥山先生のご講演は、毎回とても勉強になります。
豊富な症例から得られる知見を惜しみなく共有してくださいます。

多くの症例を供覧していただき、ブイタマークリームの使いどころ、どんな皮疹に使用すると効果的なのか、どのように使用を始めるといいのか具体的にお示しいただきました。
また、副作用が出た場合の対処法まで分かりやすくご説明いただき、本当にためになりました✨

ブイタマークリームにより、Th2サイトカイン・Th17サイトカインの産生が抑制され、アトピー性皮膚炎や乾癬の症状が改善するのですが、時にお薬の効果が出過ぎて、かぶれのような症状や毛包炎などが起きてしまうことがあります。
しかし、一度休薬した後に少量づつ外用を再開すると、よく効いて、外用部位だけでなく他の部位の皮疹まで消えてしまうこともあるそうです💡💡



また、当院でもブイタマークリームを処方していて思うのは、痒みによく効く外用薬であるというところです✨

鳥山先生のご提示された症例でも苔癬化や痒疹の目立つ部位への塗布でよく効いている症例を何例も供覧してくださいました。

AhRを活性化することで、IL37の産生とMAP kinaseが抑制され、痒みに関わるIL33が抑制されること、
また、神経反発因子のセマフォリン3Aの発現が誘導されるからだそうです。
勉強になりました✨
今回学んだことを今後の診療に活かしたいと思います☺️


後半は、ディスカションパートです。
赤池エンゼル皮ふ科の、奏子先生司会のもと、
私と
瑞穂ゆかり皮ふ科クリニックのゆかり先生と
鳥山先生と、
意見交換をしました。



ステロイド以外の非ステロイドには、一番新しい外用薬の「ブイタマークリーム」を始め、
プロトピック軟膏、モイゼルト軟膏、コレクチム軟膏があります。







①それらをどのように使い分けているのか、それぞれ意見を述べました。




②また、外用薬は内服薬に比べて、塗布する手間がかかったり、塗る量が把握できていなくてアドヒアランスが低下しやすいです。
外用アドヒアランスとは・・・
患者さんが外用薬の治療方針を理解し、積極的に継続して使用することをいいます。

その、外用アドヒアランスを上げるためにしている工夫について、意見を述べました。



外用薬アドヒアランスが低下する原因には、外用薬を塗る量や範囲、期間の指導がうまくできていないことがあげられます。
初診患者さまの、それまでの治療歴をお聞きすると、何を塗っているのか、どんな内服をしているのか分かっていない方がほとんどです。
ただ外用薬を処方するだけでは一方通行であり、患者さまと一緒に治療を進めていくためには、
疾患の病態からご説明して、
何のために外用をしなければならないのか?
なぜこの外用薬なのか?
どういう状態になるまで外用を続けなければいけないのか?
まで理解していただくと治療がうまくいきます✨

アドヒアランスを上げるためには、外用薬を、
どれくらいの期間でどのくらいの量を塗るのか、丁寧に説明し、再診で使用量を確認していく、
タイトコントロールをする必要があると考えています。



ゆかり先生の発表された、アドヒアランスを上げる工夫もとても参考になりました。


📸今回の役割者4人で



📸ご参加いただいた先生方と


日曜午前に、とても有意義なセミナーとなりました。

そして・・・・
急いで、新幹線に飛び乗り、次のセミナー参加へ‼️
日曜午後はゼオスキンヘルスのセミナーに参加してきました。
こちらについては、後日、ご報告しますね✨



🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰🍁🌰


ブイタマークリーム」は、2024年10月に発売となった新しい外用薬で、AhR調節薬という種類の外用薬です。

アトピー性皮膚炎と乾癬に適応があります。






 ブイタマークリームの成分である「タピナロフ」は、

💎AhRを活性化することにより、種々の遺伝子発現を調節します💎

炎症性サイトカインを低下⬇︎させ、抗酸化分子の発現を誘導⬆︎して、
皮膚の炎症を抑制するとともに、皮膚バリア機能を改善します



☘️アトピー性皮膚炎
 成人及び12歳以上の小児に、1日1回外用。

☘️尋常性乾癬
 成人に、1日1回外用。


ブイタマークリームの作用機序については、過去のブログをご覧くださいね
▶️https://asuka-hifuka.com/2024/08/12/アトピー性皮膚炎と乾癬の新しい外用薬✨ブイタ/