名古屋市緑区の皮膚科、美容皮膚科

〒458-0852
愛知県名古屋市緑区元徳重2丁目105番

ブログ

アトピー性皮膚炎✨外用のしかた✨と✨市民公開講座✨

最近、ご来院いただく患者さまに「ブログを見て来ました」と言っていただける機会が増えました
「先生のブログを見ていて、自分の足の裏にイボがあることに気づきました
「足の裏のほくろの記事を見て気になりました
と、このブログが皆さまの皮膚治療を始めるきっかけになっていることを嬉しく思います

さて、毎日、アトピー性皮膚炎の患者さまもたくさんいらっしゃいます
以前もお話ししましたが、アトピー性皮膚炎の治療には以下のようなものがあります。

保湿によるスキンケア
外用薬(ステロイド外用、プロトピック外用、コレクチム軟膏外用)
抗ヒスタミン薬内服
光線療法
ステロイド内服
シクロスポリン内服
デュピクセント 注射

当院では、内服外用、光線療法以外にも、デュピクセント など高度な治療も幅広く行なっております

デュピクセント については、既存治療を半年以上継続しても効果不十分である方に導入しています。
導入1ヶ月くらいで痒みがだいぶ楽になったとおっしゃる方も多いです
ブログを見て、「デュピクセント 」を打ちたいですといらっしゃる方も増えています。
(デュピクセント についてはこちら👇)
https://asuka-hifuka.com/2020/11/07/アトピー性皮膚炎の注射薬「デュピクセント-」/

ただし、デュピクセント の導入にはいろいろな基準があります。
まず、
*既存の治療を半年以上行っても効果不十分な中等症〜重症の成人アトピー性皮膚炎であること。
*IGAスコア
*EASIスコア
*体表面積に占める皮膚炎病変の割合

診察時には、「EASIスコア」という、皮疹の重症度を数値化していますので、この数値が基準を超えないと導入できません。



ただ、デュピクセント を導入すれば塗り薬を塗らなくても良くなるとお考えの方もいらっしゃいます。
外用もしっかり十分量塗れないと、どんなにいい治療も思うほどいい効果が出ないものです
そのために、まずは外用指導をしっかりさせていただいております

初めて当院にいらっしゃる患者さまの中には、ステロイド外用を続けていてもなかなか良くならないという方がいらっしゃいます
よくお聞きすると、他院で3ヶ月前にチューブ2本もらって、まだ残っていたりします。
それは、一度に塗る外用量が足りないことがほとんどです。
なかなか治らないからと、ステロイドの強さをどんどん強めていくのではなく、
しっかり十分な量を塗るだけで改善することがよくあります

湿疹のある皮膚はゴワゴワしています。
軽度の湿疹でも、皮膚が波を打っている状態です。
ここにうすく外用を塗るだけでは、表面までしっかりお薬がつかなくてきちんとした効果が出ないのです
ベタベタが好きではないからとうすく少しだけ塗るのはよくありません。
よく効かせようとゴシゴシ擦り込むように塗るのもよくありません。


アトピー性皮膚炎だけでなく、乾燥型湿疹にも共通した概念ですが、
塗り薬は1FTUを目安に塗ります。
軟膏は、人差し指の第1関節分が、両手のひらの面積に塗り広げるのにちょうど良い量です。



診察では、皮疹の出ている範囲を見て、2週間後の再診の時までに塗って欲しい量を勘案して処方しています。
2週間後に、きちんと処方した外用量を使い切って来てくださった方々は、
「だいぶ楽になりました。」と笑顔で来院されます
痒みが減って笑顔になられた患者さまのお顔を拝見できるのがとても嬉しいです


アトピー性皮膚炎の治療は、近年新しい薬剤が出現したり、さらに研究も進められています。
正確な情報を知ることで、治療がうまく奏功していきます

さて、
アトピー性皮膚炎の市民公開講座(WEB)が7月25日にあるそうです
夏場のアトピー性皮膚炎対策」について、近畿大学の大塚先生のご講演を聞くことができます。
また、事前登録すると、質問ができ、お答えいただけるそうです。
どなたでも無料・予約なしでも参加できるそうなので、ぜひ皆さまご覧くださいね