名古屋市緑区の皮膚科、美容皮膚科

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リモート面談💻杉浦教授と👨‍⚕️病診連携について

本日は休診日でしたが、夕方、藤田医科大学皮膚科の杉浦教授とリモート面談しました💻



杉浦教授は前任で名古屋大学皮膚科にいらっしゃったので、私が名大病院に在籍中はとてもお世話になりました。
私の研究に関してもいろいろご指導いただきました恩師でもあります。

当院は藤田医科大学病院と病診連携を取っていますので、
大病院での検査や治療が必要な重症患者さまは、藤田医科大学へご紹介することが多くあります。
今回は、当院と藤田医科大学病院との病診連携についていろいろお話しすることができました✨





当院では、アトピー性皮膚炎に対する高度な治療として、
生物学的製剤であるデュピクセント や、JAK阻害剤内服(リンヴォック)などの治療実績が複数例あるため、
この度、尋常性乾癬に対する生物学的製剤の維持療法を当院で行うことになりました✨

既存治療でなかなか治らない重症の乾癬や、
関節症状を併発する、関節症性乾癬の患者さまには、生物学的製剤の注射がよく効きます。

ところで、尋常性乾癬という皮膚疾患をご存知ですか?


乾癬とは・・・

皮膚の炎症症状を伴い、慢性の経過をとる病気です。
「かんせん」という呼び方から、診療でも、
「私は誰かからうつった(感染した?)のですか?」と時々聞かれることがありますが、他の人に感染する病気ではありません。
頭皮やひじ、ひざなど、外から刺激を受けやすい部位に、ゴワゴワする(浸潤・肥厚)、赤い(紅斑)、銀白色のかさぶたのようなものがくっついてボロボロはがれ落ちる病気です。
炎症を起こす数々の物質(サイトカイン)が増えているため、正常な皮膚と比べて10倍以上の速度で生まれ変わり、増殖が過剰な状態であるため、皮膚が厚くなり、盛り上がって最終的にフケのようにはがれます。




軽症の患者さまでは、塗り薬や内服などがまずは選択されます。
当院でも、乾癬の患者さまがいらっしゃり、内服・外用に加え、エキシマライトという光線療法も実施しています。
しかし、ある一部の患者さまでは、これまでの治療では十分な効果が見られない方もいらっしゃいます。



そのような患者さまには生物学的製剤が選択されます。
乾癬の症状が出ている部位に大量に出ている、炎症に関わるタンパク質(サイトカイン)の働きをピンポイントで抑えて症状を改善させます。
特に関節症性乾癬は関節破壊を来たしうるため、早めに生物学的製剤を導入する必要があります。






生物学的製剤の治療には、慎重な管理が必要となるため、
その導入には日本皮膚科学会が導入治療を認めた施設のみで開始することができます。
自己注射ができる製剤もあり、導入後、症状が安定した患者さまは近隣クリニックで処方をすることができます。
ただし、その経過中も、治療に伴う随伴症状がないか、定期的に血液検査や画像検査などしながら慎重にみていく必要もあります。

今後は当院でも維持療法を行っていく予定でおります✨
調子のいい時は通院のしやすい町のクリニックで定期的に処方を受けられることができ、皆さまの治療継続を支えることができるのであれば嬉しいことです。

あすくりは、町のクリニックですが、高度な医療の提供を今後も続けていきたいと思っています🏥