土曜日夜は、アトピー性皮膚炎の治療薬、デュピクセント について講演をしました✨

私は講演1の演者です☺️
座長は星野皮膚科の星野先生がお務めくださいました。

「長期寛解維持を目指すアトピー性皮膚炎治療」という演題で発表させていただきました。

まず、当院でのアトピー性皮膚炎治療をどのように行なっているかご紹介しました。

軽症でも重症でもまずは外用療法で、寛解導入を目指します。
そして、外用療法で寛解導入に至らなかったとしても、すぐに生物学的製剤やJAK阻害薬導入をするのではなく、もう一度、その外用療法が適切であったか見直すことも大事です

それでも、外用だけでは改善しない中等症・重症アトピー性皮膚炎の患者様には、
デュピクセントを含めた生物学的製剤やJAK阻害薬を選択していくこととなります。
その一つとして、デュピセントがあり、当院では、累積約100人以上の患者様に使用経験があります。
約8年前に登場したデュピクセントにより、中等症・重症アトピー性皮膚炎の患者さまの皮疹が劇的に改善しうる時代となりました。

デュピクセントは2型炎症の中心となるIL4とI L13の両方を阻害する注射剤です。
2023年9月より小児適応追加となり。6ヶ月の乳幼児から適応があります。

アトピー性皮膚炎の発症機序をみた時に、IL13だけでなく、I L4の果たす役割は随所にあり、
I L13も、Il4も両方とも抑制する意義はとても大きいです。


こうした生物学的製剤を患者様に説明したり、運用していくための工夫として、
当院では、パスを活用したり、スタッフ連携により、システム構築をしています

また、こうした注射剤を、ただ打っているだけではいけません。
高額療養費制度などはありますが、自己負担額の高い治療ですので、できるだけ早く、できるだけきれいに改善し、なるべくなら寛解終了を目指していきたい。
そのために、この治療が効果を出せているのか、きちんと評価する必要があります。

当院では、患者アウトカムのうち、上記について、定期的に計測して評価して、継続するべきか、他剤に切り替えるべきか、検討しています。

また、当院での自験例を通して、デュピクセントや他剤の治療成績などについてもご紹介しました。

デュピクセントは寛解導入だけではなく、寛解維持、および長期寛解維持に有用な薬剤です。
そして寛解終了ができている患者さまもいます。

また、良い薬剤が多くの患者さまに行き渡るためには、適切な使用の仕方も重要です。
当院での運用の工夫を、他のクリニックの先生方にお伝えすることで、一人でも多くの患者さまに、必要な治療が行き渡ることができれば嬉しく思います
続きまして、講演2は、第二日赤の鳥山先生によるご講演でした。
結節性痒疹に対するデュピクセントのご使用経験についてご講演いただきました。


お忙しい診療の合間に膨大なデータを分析され、わかりやすくデュピクセントの効果をお示しいただきました。
数々の文献についてもご紹介いただき、毎回教えていただくことが多く、今回も大変勉強になりました。
症例提示の仕方や、その背景にあるストーリーを丁寧にまとめられ、素晴らしいご講演でした✨
最後は、ディスカッションパートです。

一宮市民病院の満間先生が座長のもと、適切な使用方法について意見を述べました。


デュピクセント処方の際、どんなことに気をつけているか。

それぞれの工夫の仕方。


私も、私見や当院の工夫を述べさせていただきました。

今回も、とても有意義な講演会となりました✨
貴重な講演の機会をいただきありがとうございました💕
懇親会にて
📸役割者の先生方と

左から
日本赤十字愛知医療センター名古屋第二病院 鳥山先生
星野皮膚科 星野先生
わたし
一宮市立市民病院 満間先生
尊敬する先生方とご一緒できて嬉しかったです🎵
📸ご参加いただいた、めぐ皮膚科・美容皮膚科のめぐ先生とスタッフさんと

めぐ先生は講演会でいつもお会いするのですが、とても勉強熱心で感心しております☺️
🌻🍉🌻🍉🌻🍉🌻🍉🌻🍉🌻🍉🌻🍉🌻🍉
デュピクセントについて


2018年にデュピクセントが登場して以来、重症アトピー性皮膚炎の治療が劇的に変化しました✨
さらに2023年9月から、生後6ヶ月以上の小児患者さまにも適応が拡大されています💡
当院でも、中等症・重症アトピー性皮膚炎の治療にデュピクセントを使用し、多くの患者さまの皮疹が改善しています。
その効果も安全性も高く、良い薬剤であると実感しています.

アトピー性皮膚炎を引き起こす主役は、Th2というリンパ球です。
このTh2リンパ球から分泌されるIL-4、IL-13、IL-5、IL-31などのサイトカイン(免疫細胞から分泌され細胞間の情報伝達を担うタンパク質)が皮膚のバリア機能の低下や炎症の促進を引き起こし、アトピー性皮膚炎の病態を作っていると言われています。
デュピクセント とは

炎症を引き起こす物質「IL-4」と「IL-13」によるシグナル伝達を阻害してType2炎症反応を抑制する生物学的製剤です。

ただし、誰でも投与可能というわけではありません。
既存の治療で効果が不十分であり、
EASIスコアという皮疹のスコアが一定数値以上の中等症・重症の方にのみ適応です。
また、外用治療も必ず継続していただきます。
成人では、
投与開始4ヶ月後に
約80%の方が皮疹の5割改善、
約70%の方が皮疹の7割改善、
約40%の方が皮疹の9割改善しているといわれています。

これまで、どんなに外用治療を頑張っても変化のなかった皮疹や痒みが、こんなにも改善するというのはすごいことです。
あすくりでデュピクセント投与中の患者さまも、長期に経過してきています。
しかし、16週では皮疹の改善が半分くらい(EASI50)だったとしても、
1年くらい注射を頑張って継続されていくと、もっともっと皮疹が改善していくということが分かってきました✨
IL-4、IL-13を阻害するデュピクセントは、Type2炎症をしっかり抑え込み、長期寛解維持にとても有用な薬剤です。
皮疹が改善することで、QOL(生活の質)が向上します。
長年、かゆみ・赤みに悩んでいらっしゃた皆さまに笑顔と希望が届けられる治療だと日々感じております✨✨✨
難治性の重症アトピー性皮膚炎にお悩みの方はぜひご相談くださいね🏥