木曜夜は、中等症アトピー性皮膚炎の治療薬ミチーガについてのWEB講演会で、座長を務めさせていただきました✨
演者はあま市のごとう皮フ科クリニックの後藤先生です。
大人気クリニックで毎日かなり多くの患者さんがご来院されることで有名ですが、遠方からも患者さんがいらっしゃるそうです
マルホ株式会社さんの会社から、WEBで県内の先生方へ向けて配信しました
実際はこんな感じで画面に向かって話します
後藤先生のご講演は、内容が盛りだくさんで、ミチーガ投与の患者さん像についてや、クリニックでどのように患者さんに導入されているのか、とても詳しく教えてくださいました
ミチーガ(ネモリズマブ)
アトピー性皮膚炎はTh2リンパ球がその病態を形成しています。
このTh2リンパ球から分泌されるTh2サイトカイン(IL-4、IL-13、IL-5、IL-31)などが皮膚のバリア機能の低下や炎症の促進を引き起こします。
その中でも、アトピー性皮膚炎を含む複数の皮膚疾患において、IL-31は痒みと炎症への関与が知られています。
ミチーガは、IL-31と競合的にIL-31受容体A(IL31RA)に結合することにより、IL-31の受容体への結合およびそれに続く細胞内への信号が伝わるのを(シグナル伝達を)阻害します。
これにより、痒みが軽減します。
痒みはアトピー性皮膚炎の最も辛い症状の一つであり、かきむしることが皮膚の炎症の悪化にもつながります。
痒みを抑えることで、睡眠の質や集中力の低下などの生活上の障壁を減らし、QOLの向上につながると考えられます。
ミチーガの適応
6歳以上
既存治療(外用4週以上、内服2週以上)に効果不十分な中等度以上の掻痒を有するアトピー性皮膚炎
皮疹スコア EASI10以上
掻痒スコア VAS50以上またはNRS5以上
かゆみスコア 3以上
投与方法
4週間ごとにクリニックにて注射します。
薬価は1本、保険3割負担の方で、約3万4928円となります。
当院でもミチーガ投与されている方が何名かいらっしゃいます。
かゆみは、1回目投与からすぐにおさまる方がほとんどで、痒みに対する治療効果が大変高い注射剤であると実感しています
後藤先生のご講演でも、
皮疹がEASI16を超えるような重症はデュピクセントやその他バイオやJAKを考慮するが、
比較的軽度の皮疹で、でも痒みが強く、
これまでステロイド内服やシクロスポリン 内服を考慮していた患者さまに、ミチーガは良い適応ではないか、とのお話しがありました✨
痒みのつらい、アトピー性皮膚炎にお悩みの患者さまはぜひご相談くださいね
後藤先生と
大変勉強になるご講演でした。
おつかれさまでした☕️
講演会のあとはお食事へ
東区白壁のイタリアン、ANTICHIさん
美味しいお食事といろいろお話しもできて楽しい一時でした
ありがとうございました