巻き爪と陥入爪の違い
巻き爪とは、爪の両側縁が曲がって丸くなる形態学的な変形のことです。陥入爪とは、爪の側縁が周囲の皮膚に食い込んで炎症を起こした状態のことです。はじめは赤く腫れている程度ですが、炎症が長引いたり繰り返したりすると、膿が出て肉芽という盛り上がりが出てきます。強い痛みを伴います。
陥入爪の原因
- 激しい運動
- 窮屈な靴
- 深爪
私たちが歩く時、足の親指には体重の数倍の力がかかり、爪にはこの力に抵抗する役割があります。深爪の状態では、地面を蹴るときに受ける地面からの力に抵抗できず、指の軟部組織が爪を押して巻き爪になります。また、その爪の端が皮膚に食い込み炎症が起きることで陥入爪になります。
巻き爪の治療方法
マチワイヤ法(自由診療)
爪にドリルで穴を開け、形状記憶合金ワイヤーを通して接着剤で固定します。深爪の状態では治療できないため、爪が伸びてからの治療になります。数ヶ月~半年間ワイヤーを留置します。
爪が伸びてくるのに従い、2~3ヶ月に1回交換します。
リスク・副作用について
・矯正が強く効くと爪が割れるなどの可能性があります。
料金
マチワイヤ法 | マチワイヤ法3,300円/1箇所 +ワイヤー代3,850円(1本で3回分の長さ) |
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陥入爪の治療方法
テーピング法
爪が食い込んでいる皮膚を爪からできるだけ離すことが必要で、弾性絆創膏をらせん状に足の指に巻きつけ固定します。
毎日自己処置していただきます。
軽症例にテーピングの仕方を指導します。
コットンパッキング
皮膚に食い込んでいる爪の角にコットンを詰める方法です。
アクリル樹脂人工爪療法
爪の上にアクリル樹脂製の人工爪をつけ、爪が短いがために生じる皮膚の盛り上がりを抑えたり、爪の食い込みを緩和したりします。
人工爪作製(ガター法)
皮膚に食い込んでいる爪の側縁に医療用のチューブを挿入し固定します。爪と周囲の組織の間に隙間ができ炎症が緩和されます。
手術
局所麻酔をし、食い込んでいる爪棘を一部のみ切り取る爪母温存爪甲側縁楔状切除術を行うこともあります。場合によっては爪母まで切り込み摘除します。