名古屋市緑区の皮膚科、美容皮膚科

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全体MTG✏️アトピー性皮膚炎の新規治療薬💉辛い痒みに「ミチーガ」

本日は全体ミーティングの日でした。

まずは、勉強会から✏️
アトピー性皮膚炎の新規治療薬「ミチーガ」と、
特発性慢性じんましんの治療薬「ゾレア」の自己注射について
スタッフ全員で学びました。






医学は進歩し続けており、新規治療薬や治療法がどんどん登場しますので、常に先進治療を取り入れるべく、日々勉強し続けなくてはなりません。

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ミチーガ」については、8月8日に発売となったアトピー性皮膚炎の新規治療薬です。
今日はスタッフ向けの勉強会でしたが、先日、WEBにて発売記念講演も拝聴しました。





アトピー性皮膚炎は、痒みのある湿疹が症状の改善と悪化を繰り返しながら慢性的に続く皮膚疾患です。
患部をかくことで皮膚の症状が増悪し、さらに痒みが強くなる「itch-scrach cycle(痒みとかきむしりの悪循環)」を引き起こします。

ステロイド外用薬や免疫抑制外用薬による薬物療法で炎症を抑え、スキンケアで炎症の再発を予防することが基本の治療法とされています。

アトピー性皮膚炎については、その病態の解明が進み、近年どんどん新しい治療薬が登場しております🔍
外用療法でも、ステロイド外用薬だけではなく、プロトピック軟膏、コレクチム軟膏、モイゼルト軟膏など、種類が増え、その使い方に工夫が必要となってきました。

👇外用薬についてのブログはこちら
https://asuka-hifuka.com/2020/11/08/アトピー性皮膚炎の外用薬とプロアクティブ療法/

https://asuka-hifuka.com/2021/06/04/小児アトピー性皮膚炎の治療薬💊コレクチム(/

https://asuka-hifuka.com/2021/06/23/アトピー性皮膚炎✨外用のしかた✨と✨市民公開/

https://asuka-hifuka.com/2022/06/01/アトピー性皮膚炎の新しい外用薬💊モイゼルト/



また、外用療法でなかなか改善しない中等症以上の皮疹に対しては、デュピクセントJAK阻害剤内服(リンヴォック、オルミエント、サイバインコ)にて、劇的に皮疹が改善するようになりました✨
当院でも、積極的にこれらの治療を行なっております🏥


👇デュピクセント について
https://asuka-hifuka.com/2020/11/07/アトピー性皮膚炎の注射薬「デュピクセント-」/

https://asuka-hifuka.com/2022/06/26/アトピー性皮膚炎🖥webセミナー/

https://asuka-hifuka.com/2022/07/07/社外講師をしました🖥アトピー性皮膚炎💉デュ/

https://asuka-hifuka.com/2022/06/05/朗報✨アトピー性皮膚炎💉デュピクセント-の薬/


👇JAK阻害剤内服について
https://asuka-hifuka.com/2021/09/17/勉強会✏%EF%B8%8Fアトピー性皮膚炎の新規内服薬💊リ/

https://asuka-hifuka.com/2021/04/25/臨床皮膚科医会総会💻アトピー性皮膚炎の新規/



さらに、ここに、特に痒みの強いアトピー性皮膚炎に対し、新しい治療薬が加わることとなりました✨✨✨


ミチーガ(ネモリズマブ)


アトピー性皮膚炎はTh2リンパ球がその病態を形成しています。
このTh2リンパ球から分泌されるTh2サイトカイン(IL-4、IL-13、IL-5、IL-31)などが皮膚のバリア機能の低下や炎症の促進を引き起こします。



その中でも、アトピー性皮膚炎を含む複数の皮膚疾患において、IL-31は痒みと炎症への関与が知られています。
ミチーガは、IL-31と競合的にIL-31受容体A(IL31RA)に結合することにより、IL-31の受容体への結合およびそれに続く細胞内への信号が伝わるのを(シグナル伝達を)阻害します。
これにより、痒みが軽減します。

その名称の由来も、mitigate(軽減する)とitch(痒み)を組み合わせて、Mitigate the itch(痒みを和らげる)という思いが込められて命名されました。


痒みはアトピー性皮膚炎の最も辛い症状の一つであり、かきむしることが皮膚の炎症の悪化にもつながります。
痒みを抑えることで、睡眠の質や集中力の低下などの生活上の障壁を減らし、QOLの向上につながると考えられます。


ミチーガの適応
🍀13歳以上
🍀既存治療(外用4週以上、内服2週以上)に効果不十分な中等度以上の掻痒を有するアトピー性皮膚炎
🍀皮疹スコア EASI10以上
🍀掻痒スコア VAS50以上またはNRS5以上
🍀かゆみスコア 3以上


投与方法
4週間ごとにクリニックにて注射します。
薬価は1本、保険3割負担の方で、約3万5000円となります。


デュピクセント やJAK阻害薬内服の適応が、皮疹スコアEASI 16以上の患者さまが適応であるのに対し、
ミチーガの適応基準は、痒みスコアの他に、皮疹スコアはEASI10以上であり、
今まで、デュピクセント などが適応とならなかった、皮疹がやや軽度なアトピー性皮膚炎患者さまで痒みが強い症例にも導入できることとなります。

詳細は診療にてお伝えします。
ぜひご相談ください🏥

もう一つ勉強した薬剤「ゾレア」については、次回のブログにて😉

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勉強会の後は、お弁当をいただきました🍱


全体MTGでは、また先月からの課題点の話し合いを。
居心地の良いクリニックとなるよう、改善に改善を重ねます😌
 

クリニックでは、WEBアンケートをお配りしたり、ご意見箱を設置しています。
皆さまのご意見をもとにより良いクリニック作りをしておりますので、お気づきになられたことがありましたら、ぜひ、ご意見いただけると嬉しいです🎶

最後に、今月のお誕生日会🎂
かおり先生がお誕生日でした💐




みんなで幸せのおすそ分けでケーキをいただきました😋